景観とは、地球上に存在する自然やむらや街の姿を視覚的に把握することで成り立つ風景のことで、人間にとってとても大切な考え方です。景観建築学科は、景観についてあらゆる角度から学ぶことができ、その技術を活かしてさまざまな専門家と協力しながら美しい景観を持つ都市や住環境を生み出すことができる唯一の学科です。
※1: | 受験資格 |
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さまざまな知識を統合し美しい風景を創造する力を養うためには、設計演習が不可欠です。ランドスケープ学教育の先進国である米国における主なランドスケープアーキテクチュア学科の演習の単位数は平均39単位※。武庫川女子大学 景観建築学科の演習はこれを大きく超える48単位※。質・量ともに世界水準のデザイン教育を行います。これだけ多くの演習時間を確保しているのは、日本では本学科だけです。(※学部卒業に必要な単位数)
一つは、甲子園会館に隣接して建つ「景観建築スタジオ 東館」。ここに学部1年生のスタジオがあります。深い軒を持ち、緑釉瓦や装飾タイルなどの伝統的材料が現代建築に取り込まれた優美なデザインです。もう一つの校舎は、中庭を挟んで建築学科が使用する校舎「建築スタジオ」と対面する「景観建築スタジオ 西館」。学部2年生から大学院生までのスタジオや講評室などがあります。
校舎は、建築学部が共同で使用する「甲子園会館」と、建築学科が主に使用する「建築スタジオ」。景観建築学科のための新校舎も建設予定です。甲子園会館は1930年に甲子園ホテルとして建てられた名建築。フランク・ロイド・ライトの愛弟子・遠藤新による芸術作品であり、本学建築学部の学びの場として今に受け継がれています。キャンパス内には、池を囲む回遊式の庭園や茶室、美しい竹林や豊かな樹林があり、人と建築と自然の共生を日常的に体感しながら学べます。
スタジオには、入学から卒業まで専用で使える畳1帖サイズの製図机とパソコンを完備。心おきなく建築・景観設計に取り組めます。この充実したスタジオこそ武庫川女子大学建築学部の最大の特長の一つであり、学生と教員が一対一で進める対話型演習には不可欠です。製図机と作品展示スペースは学生一人ひとりの日々の成果を明示するショールームです。
午前中は講義、午後は演習です。演習科目は実に、全授業時間の半分以上を占めます。まず、いけばな、絵画、陶芸などさまざまな造形演習に取り組み、感性と想像力を徹底的に磨きます。その後、本格的な問題解決型の建築・景観設計の演習に取り組みます。設計演習では1学年を3人の教員が担当し、教員が学生の製図机をまわって一対一のきめ細かい対話型指導を行います。演習に必要な材料のほとんどは大学から支給されます。
貸切バスなどでフィールドワークに出かけます。演習や講義に関連した敷地、歴史的建築、現代建築、保存修復の現場、環境配慮型建築、建設現場、庭園、街並みなどを見学し、担当教員や学外の専門家から説明を受けます。これらを通して知識や技術を具体的に理解し、実践的な力を養います。
学部の4年間で一級建築士資格の受験に必要な学歴要件を充します。大学院修士課程では、実践的な設計演習に加え、豊富なインターンシップ科目を用意。授業の一環として、学外の設計事務所や施工現場などでの実務研修を行います。さらに大学内に設置されている一級建築士事務所「武庫川女子大学 建築・都市デザインスタジオ」で実際の建築・景観設計プロジェクトに参加し、実務訓練を積むことができます。大学院修士課程のカリキュラムは「実務経験2年」と同等と認められており、修了生全員が一級建築士の免許取得に必要な実務要件を満たします。
入試センター 受験生サイトはこちらインターネット出願、学生募集要項、志願者速報、資料請求など
武庫川女子大学 建築学部事務室
TEL:0798-67-4562
修士課程では、演習中心の欧米型スタジオ教育で、幅広い知識と技術、そして建築家として欠かせない倫理観を備えた高度知的職能人を目指します。修士課程修了に必要な単位数は62単位で、他大学院修士課程の2倍以上。「講義」「演習」「インターンシップ」「フィールドワーク」の4つの『学び』が体系的に連携し、実践力を磨きます。質・量とも充実のカリキュラムです。
大学院 「募集要項2022」はこちら 建築学研究科の情報はp.43〜50、P.117〜127に掲載されています。
欧米の大学院と同様にスタジオ型の教育を行います。入学時に専門分野別の研究室に配属される研究中心型の大学院ではなく、学生全員が共通の設計演習などに取り組むコースワーク制。研究室の垣根なくさまざまな教員から指導を受けられます。
本研究科修士課程の教育は、充実したインターンシップ科目およびインターンシップ関連科目の演習と講義により、「実務経験2年」相当と認められます。修士課程修了生全員が一級建築士の資格取得に必要な実務要件を満足する数少ない大学院です。また、学内の一級建築士事務所「武庫川女子大学建築・都市デザインスタジオ」と連携し、充実した実務訓練に取り組むことができます。
学外実習を行います。設計課題の敷地調査や、歴史的建築、現代建築、保存修復の現場、環境配慮型建築、施工現場、庭園、街並みなどを見学し、現場で活躍する専門家などから詳しい説明を受けます。
修士課程1年生を対象に、職種研究会を実施し、建築・景観設計業や建設業などに関する職種について理解を深めます。また、設計の実務経験豊かな教員から、効果的なエントリーシートやポートフォリオを作成するための、丁寧な指導を受けることができます。おもな就職先は、大手設計事務所や大手建設会社、ハウスメーカー、コンサルティング企業、ディベロッパー、官公庁などです。